研究室について
波動計測工学研究室 (Wave Sensing Laboratory)は横浜国立大学に2025年10月に設立された研究室です.
我々は試料内部の粘弾性を試料を壊さずに計測する手法を開発しています.測定の対象は生物サンプル・高分子材料・金属など多岐にわたります.光や超音波を使った計測装置の開発と弾性波動伝搬解析の開発を通して,新しい粘弾性計測手法の確立を目指します.
粘弾性は試料に静的・動的な力を加えた時の歪み応答を使って計測します.しかし,この方法は引っ張り試験で代表されるように試料を試験片状に成形する必要があります.このような計測手法を破壊検査と呼び,測定したサンプルをその後再利用することは困難です.波動計測工学研究室は試料の中に伝搬する弾性波を非破壊的に計測しその伝搬の様子から試料内部の粘弾性分布を測定する方法を開発しています.
機械部品を作る時に設計や加工に目が行きがちですが,材料のそのものの粘弾性は設計に欠かすことのできない視点です.非破壊的に内部まで計測できれば,付加価値の高い工業製品や再生医療用細胞の全数検査など,製造の常識を覆す可能性を秘めています.